硫酸塩還元条件におけるセルロースを共存基質とした高分子リグニンの分解特性

DOI HANDLE Web Site 参考文献42件 オープンアクセス
  • 高 在中
    韓国建設技術研究院 国土環境研究部
  • 清水 芳久
    京都大学大学院工学研究科附属流域圏総合環境質研究センター
  • 池田 和弘
    京都大学大学院工学研究科附属流域圏総合環境質研究センター
  • 金 錫九
    韓国建設技術研究院 国土環境研究部
  • 松井 三郎
    京都大学

書誌事項

タイトル別名
  • Biodegradation of High-Molecular-Weight Lignin in Sulfate Reducing Conditions with a Cellulose Cosubstrate
  • リュウサンエン カンゲン ジョウケン ニ オケル セルロース オ キョウソンキシツ ト シタ コウブンシ リグニン ノ ブンカイ トクセイ

この論文をさがす

抄録

本研究は嫌気性硫酸塩還元条件における高分子リグニンの分解について調べたものである。硫酸塩還元条件で,セルロースを共存基質として与え連続運転を行い,高分子リグニンの変化を定性的,定量的に追跡した。特に,高分子リグニンの分解に伴う分解産物として水溶性低分子リグニンであるAPPL (Acid Precipitable Polymeric Lignin) や芳香族化合物に着目した。<BR>その結果,高分子リグニンは硫酸塩還元条件下で最大12%の減少 (分解速度としては3.49mg/L/day) がみられ,低分子リグニンの構造を持つAPPLは増加する傾向を示した。この時hydrocinnamic acidなどの芳香族リグニンモノマーも同時に検出された。本研究の結果から高分子リグニンは硫酸塩還元条件下で,共存基質としてセルロースを利用して分解が促進されること,また,その分解が低分子化によって起こることが明らかになった。

収録刊行物

参考文献 (42)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ