病初期に他人の手徴候がみとめられたCreutzfeldt-Jakob病の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Alien hand sign observed at the initial stage of a case of Creutzfeldt-Jakob disease
  • 症例報告 病初期に他人の手徴候がみとめられたCreutzfeldt-Jakob病の1例
  • ショウレイ ホウコク ビョウ ショキ ニ タニン ノ テ チョウコウ ガ ミトメラレタ Creutzfeldt Jakobビョウ ノ 1レイ

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抄録

症例は孤発型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)の68歳男性である.左下肢の随意運動障害で発症後,発症1カ月後から左上肢が自己の意思に反して動く異常運動をみとめた.失行,錐体路徴候,感覚障害の要素はなく,ジストニアや鏡像運動ともことなり他人の手徴候であると考えた.同時期の脳血流SPECTで右半球の血流低下をみとめたが,頭部MRIには異常をみとめなかった.他人の手徴候は,発症2カ月半以降,ミオクローヌス,進行性認知機能低下にともない消失した.本例では,当初,本徴候出現時にはMRIでの異常はなく,診断に苦慮した.まれであるがCJDの病初期に他人の手徴候をみとめることがあり,診断の上で注意すべきと考え報告した.<br>

収録刊行物

  • 臨床神経学

    臨床神経学 49 (2/3), 109-114, 2009

    日本神経学会

参考文献 (42)*注記

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