肝膿瘍を合併した潰瘍性大腸炎の1例

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  • Ulcerative Colitis Accompanied with Liver Abscess: A Case Report

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抄録

症例は61歳男性で,6年前に潰瘍性大腸炎を発症し,再燃,緩解を繰り返していた.血性下痢を主訴に当院に入院となり,内視鏡検査で再燃と診断した.ステロイド治療を開始し,腸炎は軽快しつつあったが,その経過中に39度台の発熱と肝機能異常が出現した.腹部CT検査および超音波検査を施行したところ,S4を中心に約10cm大の占拠性病変を認め,肝膿瘍と診断した.肝膿瘍は経皮経肝ドレナージおよび抗菌剤投与により治癒した.起因菌はKlebsiella pneumoniaeであり,腸管より経門脈的に感染したものと考えられた.<br> 肝膿瘍を合併した潰瘍性大腸炎は極めて稀であり,その報告例につき若干の文献的考察を加えた.<br>

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参考文献 (21)*注記

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