内視鏡的に整復可能であった腸管出血性大腸菌O‐157感染による腸重積の1例

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  • A Case of Intussusception Caused by Hemorrhagic Colitis O-157 and Reduced by Colonoscopy

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抄録

症例は16歳,男性.腹痛·下痢·嘔吐·血便を主訴に当院内科を受診した.腹部超音波検査で腸重積が疑われ当科に紹介された.腹部CT検査で,肝弯曲部に上行結腸と腸間膜の重積を認めたが,明らかな腫瘤性病変は認めず原因不明であった.大腸内視鏡検査を施行したところ肝弯曲部で結腸の重積を認めた.重積の先進部に20mm大の隆起を認め同部位の生検を行った.慎重に送気を行ったところ重積は解除された.内視鏡的整復後に経過観察目的に入院したが重積を再発することはなかった.入院時に施行した便培養検査で腸管出血性大腸菌O-157を検出した.発症10日後に大腸内視鏡検査を行ったところ,隆起は消失していた.また,隆起部位の生検結果は炎症細胞のみで明らかな腫瘍細胞を認めなかった.以上から腸管出血性大腸菌O-157感染による腸重積と診断した.<br>

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