網膜血管画像による経時的動脈硬化評価システムの構築  ‐‐動静脈交叉部の形態変化を指標とした検討‐‐

書誌事項

タイトル別名
  • Study for Development of Evaluation System for Atherosclerosis with Fundus Camera in Annual Health Checkups
  • 網膜血管画像による経時的動脈硬化評価システムの構築--動静脈交叉部の形態変化を指標とした検討
  • モウマク ケッカン ガゾウ ニ ヨル ケイジテキ ドウミャク コウカ ヒョウカ システム ノ コウチク ドウジョウミャク コウサブ ノ ケイタイ ヘンカ オ シヒョウ ト シタ ケントウ
  • ――動静脈交叉部の形態変化を指標とした検討――

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抄録

健康診断の主要な目的のひとつは虚血性心疾患,脳血管疾患などの動脈硬化に起因する疾患の発症予防である。その為には,簡便で精度の高い動脈硬化評価法の開発が必須である。我々は健康診断に使われている眼底写真を対象に,新しい解析法の導入による動脈硬化評価法の開発を目指している。本研究では,無散瞳眼底カメラの撮影画像における網膜動静脈交叉部周辺の血管形態変化を数値化することによる評価を試みた。千葉県M市の健康診断受診者のうち,眼底写真を撮影した約1,000人を対象とし,3年間にわたる眼底写真の画像解析を行なった。その結果,集団全体の加齢による変化の傾向は認められるものの,現時点では,個々人の動脈硬化進行度評価は困難であることがわかった。また,交叉部の形態変化と年齢,血圧,糖代謝,脂質代謝,BMIなどの各種生体情報との関連についても検討したが,高い相関を認めることはできなかった。本研究により,網膜血管画像による経時的動脈硬化評価システムを構築し,実際の健康診断の現場で使用するには,多くの克服すべき課題があることが明らかとなった。

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参考文献 (9)*注記

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