肝硬変に合併した蛋白漏出胃腸症を伴う早期胃癌の1例

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  • A CASE OF PROTEIN-LOSING GASTROENTEROPATHY DUE TO EARLY GASTRIC CANCER WITH IN A PATIENT WITH LIVER CIRRHOSIS

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抄録

78歳,男性.非代償性肝硬変にて通院中であった.下肢の浮腫を主訴に来院し,血液生化学検査ではTP 4.9g/dl,Alb 2.6g/dlと低蛋白血症を認め精査加療目的に入院となった.上部消化管内視鏡検査で前庭部大彎に十二指腸に脱出する絨毛状の0-I型腫瘍を認め,生検で乳頭状腺癌と診断された.肝予備能は入院以前と著変ないため低蛋白血症の原因として同腫瘍による蛋白漏出性胃腸症が疑われた.99mTc-HSAを用いた蛋白漏出シンチでは上部消化管での蛋白漏出が示唆された.また胃液蛋白は450mg/dlと若干高値であった.腫瘍による蛋白漏出が低蛋白血症の原因と診断し手術を行った.術後7日目の検査ではTP 6.6g/dl,Alb 3.3g/dlと手術により速やかに低蛋白血症は改善した.

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参考文献 (13)*注記

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