胃切除後30年目に発症したBraun吻合部逆行性腸重積の1例

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  • A CASE OF INTUSSUSCEPTION AT BRAUN'S ANASTOMOSIS OCCURRING 30 YEARS AFTER GASTRECTOMY

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抄録

胃切除術後30年後Braun吻合部に発生した逆行性腸重積症を経験した.症例は49歳,男性.腹痛,嘔吐を主訴に受診.30年前に胃切除の既往あり,臍左側に手拳大腫瘤を触知した.検査所見でWBC 15,500/μlと炎症所見,腹部単純X線で上腹部に拡張した小腸ガス,CTでtarget-like signを認めた.空腸上部の腸重積症と診断し,緊急開腹手術を施行した.用手的に重積部を整復した結果,幽門側胃切除,結腸前に逆蠕動性Billroth-II法再建(B-II),Braun吻合付加の術後であり,Braun吻合40cm肛門側が重積の嵌入部で輪出脚が逆行性にBraun吻合を越えて輸入脚まで重積したことが判明した.空腸を30cm切除し端端吻合した.胃切除後重積の本邦例をJMEDPlusで検索し,自験例を含め過去20年で58例得られた.再建術式別では,B-II法が35例,R-Y法14例,Billroth-I1例,その他8例であった.その中で幽門側切除,Braun吻合付加B-IIは17例であった.

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参考文献 (29)*注記

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