術前画像診断した中腸軸捻転を伴った腸回転異常症の1例

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  • PREOPERATIVE DIAGNOSIS OF MIDGUT VOLVULUS WITH MALROTATION-A CASE REPORT-

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抄録

症例は14歳,男児.腹痛,嘔吐を主訴に近医受診,精査のため当院を紹介受診した.腹部は平坦・軟,臍周囲に圧痛を認めた.腹部超音波検査では空腸が上腸間膜動脈を中心に捻転しており,中腸軸捻転を伴った腸回転異常症と診断,同日緊急手術を行った.術中所見では,空腸は上腸間膜動脈を中心に時計方向に720度捻転していた.腸管壊死を認めなかったため,整復後にLadd靱帯切離,虫垂切除を行った.術後経過は良好で,術後6日目に退院となった.中腸軸捻転の超音波診断には,whirlpool sign,SMV rotation signなどが特徴的である.超音波検査は低侵襲で簡便に繰り返し検査が可能で,嘔吐を呈する症例には中腸軸捻転も考慮し,積極的に施行すべきと考えられた.

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