慢性関節リウマチに続発したアミロイドーシスによる小腸穿孔の1救命例

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タイトル別名
  • A CASE OF SMALL INTESTINAL PERFORATION DUE TO SECONDARY AMYLOIDOSIS ACCOMPANIED BY CHRONIC RHEUMATOID ARTHRITIS

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抄録

症例は68歳,女性.40歳時より慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis:以下RA)に対し治療を行っていた.腹痛を主訴に来院し,穿孔性腹膜炎の診断で緊急手術を施行した.回腸末端より10cmの小腸に直径5mmの穿孔を認め,周囲に暗赤色に虚血性変化を示す領域が多発しており,同部を含む回盲部切除術を施行した.切除小腸粘膜には多発性の潰瘍を認め,一部に穿孔が認められた.病理組織学的に,粘膜下の血管壁に広範囲にアミロイドの沈着を認め,アミロイドA蛋白と同定され,RAに続発したアミロイドーシスによる穿孔と診断した.術後は完全静脈栄養管理や消化態経腸栄養剤投与などを用いた全身管理を行い救命し,軽快退院した.消化管アミロイドーシスで穿孔をきたすことは稀であり,その予後は極めて悪い.RAに続発したアミロイドーシスによる小腸穿孔の1救命例を経験したので報告する.

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