書誌事項
- タイトル別名
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- Retrospective analysis of posterior reversible encephalopathy syndrome after allogeneic stem cell transplantation
- 臨床研究 同種造血幹細胞移植後のposterior reversible encephalopathy syndromeに関する後方視的検討
- リンショウ ケンキュウ ドウシュ ゾウケツ カンサイボウ イショクゴ ノ posterior reversible encephalopathy syndrome ニ カンスル コウホウシテキ ケントウ
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抄録
可逆性白質脳症(PRES)は移植片対宿主病(GVHD)の予防に用いられるカルシニューリン阻害剤の重要な副作用の一つである。我々は,PRESの臨床像,発症の危険因子,および予後を明らかにすることを目的として,当院で同種造血幹細胞移植を施行した342症例のうち,PRESを発症した12症例を後方視的に解析した。PRES発症時期の中央値は移植後17日,初発症状は高血圧が最も多く,次いで頭痛,視覚異常であった。これらの症状に続いて9例は全身性痙攣を発症した。病変は後頭葉以外に,前頭葉,側頭葉,頭頂葉,基底核,脳幹にも認められた。危険因子としては,血清クレアチニン値の2倍以上の上昇のみが有意であった。PRES発症例ではgrade II以上の急性GVHDが有意に高頻度に発症し(88.9% vs. 48.7%; P<0.001), その多くがGVHDに関連した死亡に至った。PRES発症例の2年全生存率は,非発症群と比較して有意に低下した(16.7% vs. 72.4%; P<0.001)。PRESに対する早期の積極的な治療と発症時のGVHD予防法の確立が今後の課題であると考えられた。
収録刊行物
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- 臨床血液
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臨床血液 50 (1), 9-15, 2009
一般社団法人 日本血液学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680013561728
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- NII論文ID
- 130004501259
- 10024958785
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- NII書誌ID
- AN00252940
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- ISSN
- 18820824
- 04851439
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- NDL書誌ID
- 9799455
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可