プルランおよび関連糖質に作用する酵素の構造と機能に関する研究

• 殿塚 隆史

  東京農工大学大学院共生科学技術研究院

書誌事項

タイトル別名

• Study on Structure and Function of Enzymes Acting on Pullulan and Related Saccharides
• 平成20年度日本応用糖質科学会奨励賞受賞講演 プルランおよび関連糖質に作用する酵素の構造と機能に関する研究
• ヘイセイ 20ネンド ニホン オウヨウ トウシツ カガクカイ ショウレイショウ ジュショウ コウエン プルラン オヨビ カンレン トウシツ ニ サヨウ スル コウソ ノ コウゾウ ト キノウ ニ カンスル ケンキュウ

抄録

本論文は，多糖プルランを特異的に分解する酵素および関連糖質に作用する酵素の構造と機能に関する一連の研究について，以下のとおり述べたものである．(1) Thermoactinomyces vulgarisは，TVA I およびTVA II という2種類のプルラン分解酵素を生産する．TVA II はα-アミラーゼファミリーで初めてダイマーを形成する酵素であることを見出した．一方，TVA Iはモノマーで機能する酵素で，N末端側に特徴的な糖結合ドメインを有しており，新たなファミリー(CBM34)に分類されるに至った．(2) イソプルラナーゼの構造と機能を明らかにし，立体構造はβヘリックスと呼ばれる他のプルラン分解酵素とは全く異なる構造であることを示した．(3) TVA II 遺伝子の下流に，グルコデキストラナーゼと一次構造上相同性を示すグルコアミラーゼの遺伝子を見出したことを発端とし，Arthrobacter globiformis I 42グルコデキストラナーゼ(GDase)およびプロセシンググルコシダーゼ I と一次構造上相同性を有するEscherichia coli由来酵素(YgjK)について構造と機能の解析を行った．GDaseおよびYgjKはほとんどデンプンを分解せず，その基質特異性グルコアミラーゼと全く異なるにもかかわらず，本研究より，これらの酵素はグルコアミラーゼと同様の(α/α)₆バレルと呼ばれる共通の構造を有することが明らかとなった．

収録刊行物

• Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ　Ａｐｐｌｉｅｄ　Ｇｌｙｃｏｓｃｉｅｎｃｅ

  Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ　Ａｐｐｌｉｅｄ　Ｇｌｙｃｏｓｃｉｅｎｃｅ 56 (1), 29-33, 2009

  日本応用糖質科学会

キーワード

• pullulan
• <i>Thermoactinomyces vulgaris</i>
• isopullulanase
• glucoamylase
• glucodextranase

詳細情報

• CRID: 1390282681269489792
• NII論文ID: 10024980906
• NII書誌ID: AN10453916
• DOI: 10.5458/jag.56.29
• COI: 1:CAS:528:DC%2BD1MXosleltLs%3D
• ISSN: 18807291
• ISSN: 13447882
• NDL書誌ID: 10372022
• Web Site: https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2030780951
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10372022
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/jag/56/1/56_1_29/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可