副甲状腺全摘出後の自家移植片増殖により早期再発した腎性副甲状腺機能亢進症の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF EARLY RECURRENCE OF RENAL HYPERPARATHYROIDISM CAUSED BY AUTOGRAFT GROWTH FOLLOWING TOTAL PARATHYROIDECTOMY WITH AUTOTRANSPLANTATION

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抄録

症例は58歳,女性.糖尿病性腎症による慢性腎不全にて透析を導入され近医で管理されていた.平成17年11月より血清intactPTH値の急激な上昇を認め,内科管理が困難とのことで当科へ紹介.諸検査にて二次性副甲状腺機能亢進症に対する手術適応と診断し,平成17年12月に副甲状腺全摘+右前腕部筋肉内自家移植術(PTx)を施行.術後経過は良好であったが,平成19年10月頃より血清intactPTH値が上昇し次第に右前腕移植部に腫瘤形成を認める様になった.平成20年4月には血清intactPTH値が700pg/mlを越え,再度当科へ紹介された.異所性副甲状腺の遺残は認めず,移植側の右手の採血で得られた血清intactPTH値は19,300pg/mlで左手の測定値の約16倍であり,移植片増殖による再発と診断し局所麻酔下による摘出を行った.手術後血清intactPTH値は速やかに正常化した.PTx後,約2年での再発について,文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (19)*注記

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