連通多孔体ハイドロキシアパタイトを用いた人工股関節置換術の初期固定

  • 永野 聡
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学
  • 石堂 康弘
    鹿児島大学大学院医療関節材料開発講座
  • 有島 善也
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学
  • 神囿 純一
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学
  • 瀬戸口 啓夫
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学
  • 小宮 節郎
    鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学

書誌事項

タイトル別名
  • Primary and Revision Hip Arthroplasty Supplemented with Auto- or Allo-grafted Bone and Interconnected Porous HA Ceramics: Initial Stability of the Prostheses

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抄録

【はじめに】我々は臼蓋側に骨欠損がある人工股関節全置換術(THA)において,骨移植とともにハイドロキシアパタイト(HA)を充填して補強してきた.最近,より優れた骨伝導能を持つとされる連通多孔体HA顆粒(ネオボーン)を使用している.現在までに,ネオボーンを用いてTHAを行った症例10例について検討した.【対象】手術時年齢は平均70歳,経過観察期間は平均13ヶ月(5~21ヶ月)であった.9例がKTプレート併用の再置換術であり,1例が初回THAであった.初回THA例では自家骨,再置換例では同種骨をネオボーン5~10gと混合して移植した.単純X線上のカップの初期固定,HA顆粒間や母床骨との境界の不明瞭化について検討した.【結果】1例においてKTプレートのcentral migrationを認めたが,9例ではカップ傾斜角の変化はなく充分な固定が得られていた.術後4~7ヶ月で連通多孔体HA顆粒間または母床骨との境界の不明瞭化がみられ,連通多孔体HA顆粒による骨伝導能が示唆された.

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参考文献 (10)*注記

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