S状結腸間膜裂孔ヘルニアによる絞扼性イレウスの1例

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  • A CASE OF STRANGULATION OF THE INTESTINE DUE TO A TRANSMESOSIGMOID HERNIA

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抄録

症例は67歳,男性.2008年4月突然の腹部激痛にて当院救急外来を受診した.来院時,腹部は板状硬であり,反跳痛を認めた.腹部CTにて小腸間膜の捻転,小腸壁内のガスを認めたが,腹水・遊離ガス像は認めなかった.以上より小腸の捻転による絞扼性イレウスと診断し,緊急手術を施行した.開腹にて,180cmにわたる小腸が,S状結腸を乗り越えS状結腸間膜に存在する3cmの裂孔を,その外側から内側へと貫通し,360度捻転し壊死をきたしていた.S状結腸間膜裂孔ヘルニアおよび小腸捻転による腸管壊死と診断し,小腸切除,裂孔の閉鎖を行った.術後第9病日に軽快退院した.S状結腸間膜裂孔ヘルニアはまれであり,検索しえた限りでは,本邦では12例の報告があるのみである.本症例を加えた13症例について検討を行い報告した.

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参考文献 (21)*注記

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