虫垂嵌頓鼠径ヘルニアの2症例

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タイトル別名
  • TWO CASES OF RIGHT INDIRECT INGUINAIL HERNIA WHICH COTAINED APPENDIX VERMIFORMIS (AMYAND' HERNIA)

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抄録

虫垂嵌頓鼠径ヘルニアの2例を経験したので報告する.1例目は90歳の女性で,右鼠径ヘルニア嵌頓の診断にて緊急開腹手術施行した.右内鼠径輪より虫垂と大網の脱出を認め,虫垂切除,大網部分切除,ヘルニア根治術(メッシュ不使用)を経腹腔的に施行した.2例目は81歳の男性で,右鼠径ヘルニアの診断で手術となった.鼠径法にてヘルニア嚢を開放したところ,内部に虫垂の脱出を認めた.虫垂に炎症認めず,ヘルニア嚢解放部より虫垂切除施行した後にmesh plugを用いてヘルニア根治術施行した.2症例とも腹部骨盤造影CT上ヘルニア嚢内に虫垂を認めたが,1症例目は術前診断に至らなかった.その経験から,2症例目は術前診断が行えた.イレウス症状のない鼠径ヘルニア嵌頓は,虫垂の脱出を念頭に置き術前CTでヘルニア内容物の検討を行うことが重要である.

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