ウイルス除去効果を示す天然素材カーボンシルク

  • 白井 淳資
    (独) 農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所人獣感染症研究チーム 東京農工大学大学院共生科学技術研究院
  • 宮下 正光
    (株) シナノケンシ
  • 坂上 万里子
    (株) シナノケンシ
  • 中島 健一
    (独) 農業生物資源研究所昆虫科学研究領域生活資材開発ユニット
  • 高林 千幸
    (独) 農業生物資源研究所昆虫科学研究領域生活資材開発ユニット
  • 町井 博明
    (独) 農業生物資源研究所研究企画調整室

書誌事項

タイトル別名
  • Anti-Viral Effect Evidenced from Carbon Silk Made from Natural Silk
  • ウイルス ジョキョ コウカ オ シメス テンネン ソザイ カーボン シルク

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抄録

絹布を約1000℃で炭化させたものをカーボンシルク (CS) といい, 抗菌性を示すことが知られている。そのCSがウイルス除去効果を示すかどうかについて, エンベロープを有するウイルス3種類 (豚伝染性胃腸炎ウイルス, オーエスキー病ウイルス, 水胞性口炎ウイルス) およびエンベロープのないウイルス2種類 (口蹄疫ウイルス (FMDV), 豚水胞病ウイルス) を用いて試験を行った。その結果CSはエンベロープを有する3種類のウイルスとFMDVに対して有意に感染価を減少させた。この作用はCSの増量とともに増強され, 反応時問や温度による影響をあまり受けず, 感作を繰り返しても認められた。この作用は, CS表面に多数存在する陽性に荷電されたN基に陰性荷電のウイルス粒子が吸着されて現れるものと考えられた。

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参考文献 (12)*注記

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