腎機能不全を主徴とした馬のレプトスピラ症

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タイトル別名
  • Case study of equine leptospirosis associated with renal failure
  • ジンキノウ フゼン オ シュチョウ ト シタ ウマ ノ レプトスピラショウ

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抄録

長距離輸送直後から発熱に対する治療を繰り返した後,腎機能不全となった1歳馬が,輸送後21日目に動物病院に搬入された.入院初日,可視粘膜充血,白血球数増加,高尿素窒素血症を認め,導尿によって得た尿沈渣および血液の培養液からPCR法で病原性レプトスピラの特異的遺伝子を検出した.輸液(75ml/kg/日)と抗生物質治療(セファゾリンナトリウム50mg/kg/日)を開始し,第11と21病日には,それぞれ白血球数および血中尿素窒素(BUN)は低下・安定化したが,多飲多尿,BUN/クレアチニン比の上昇,高カルシウム低リン血症が持続し,第33病日に安楽殺した.剖検では腎臓の腫大と皮質の慢性炎症を認め,病原体レプトスピラ特異的遺伝子も検出された.腎機能不全を主徴とした馬のレプトスピラ症と診断し,疫学調査の必要性が示唆された.

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