蛋白尿発症機序解明に向けた研究の流れと今後の展望―糸球体上皮細胞におけるシグナル伝達系の役割―

  • 張田 豊
    東京大学医科学研究所細胞ゲノム動態解析寄付研究部門(ビー・エム・エル) 東京大学小児科

書誌事項

タイトル別名
  • The Mechanisms of proteinuria
  • —糸球体上皮細胞におけるシグナル伝達系の役割—

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抄録

糸球体性蛋白尿は糸球体基底膜と糸球体上皮細胞のフィルター作用が破綻することにより生じる。近年,糸球体上皮細胞間のスリット膜の構造が明らかにされ,この細胞接着構造によるサイズバリア機能の解明が急速に進んでいる。中でもスリット膜のリン酸化やカルシウムシグナルなど,糸球体上皮細胞での細胞内シグナル伝達系の変化が蛋白尿の発症と深く関連していることが次々と明らかになってきた。蛋白尿の発症機序を分子レベルで明らかにし,ターゲットを絞った治療法の開発が急がれる。

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