自然気胸におけるソラシックエッグの有用性の検討―より安全に気胸外来治療を行うための工夫―

  • 三澤 賢治
    社会医療法人財団慈泉会 相澤病院 外科
  • 三島 修
    社会医療法人財団慈泉会 相澤病院 外科
  • 北野 司久
    社会医療法人財団慈泉会 相澤病院 外科

書誌事項

タイトル別名
  • Effectiveness of Thoracic Egg in primary spontaneous pneumothorax-for safer outpatient treatment of pneumothorax-
  • —for safer outpatient treatment of pneumothorax—
  • —より安全に気胸外来治療を行うための工夫—

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抄録

携帯型気胸ドレナージキット(ソラシックエッグ®:以下TE)の有用性についてretrospectiveに検討した.対象は2007年3月から2008年9月にTEを使用して治療を行った自然気胸患者43例.患者の平均年齢は33歳(13~69歳),男性32例,女性11例,患側は右18例,左25例,初発27例,再発16例であった.17例は外来通院のみで治療が可能であった.空気漏れの持続や気胸の再発で手術を行った症例は18例であった.気胸の悪化により持続吸引やトロッカーカテーテルへの入れ換えが必要な症例は認められなかった.カテーテルの屈曲による閉塞のため1例でTEの再挿入が必要であった.挿入後の自己抜去例は2例であったが,肺の虚脱はなく再挿入は不要であった.TEのカテーテル部分と排液ボトルの間に三方活栓を留置することで抜去前にクランプによる肺瘻確認を容易に行うことが可能であった.TEは排液の多い気胸でも使用可能であり,自然気胸の外来治療に有用と考えられた.

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