臨床報告　　急性背部痛に対し下肢への刺鍼と患部への実按灸療法を施術した一症例

• 箕輪 政博

  国立大学法人筑波技術大学保健科学部保健学科 千葉県立千葉盲学校理療科

• 形井 秀一

  国立大学法人筑波技術大学保健科学部保健学科

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Pressing Moxibustion and Acupuncture Therapy Treated Acute Back Pain
• リンショウ ホウコク キュウセイ ハイブツウ ニ タイシ カシ エ ノ シシン ト カンブ エ ノ ジツアンキュウ リョウホウ オ シジュツ シタ イチ ショウレイ

抄録

急性のスポーツ外傷で下肢の鍼と患部への実按灸療法を施術した一症例を報告する。患者は15歳の高校1年生男子。バスケットボールのシュート時に背中から墜落して2日後から急性の背部痛が出現し来院した。骨折を疑い医師の診断を仰いだ結果打撲と診断され，鍼灸治療を希望した。鍼灸治療は下肢への置鍼と患部背部への実按灸を患部脊柱起立筋へ6～8カ所施灸，評価は数値的評価スケール（NRS）を用いた。第2診の実按灸施灸後に症状が緩和し，NRS値も改善したので，治療は3回で終了した。本症例の実按灸療法は，患部へ不燃性の防炎シートを4～5重に折ってのせ，その上から棒灸を直接押し当てる方法を用いた。日本鍼灸臨床では透熱灸が中心であり，実按灸の頻度は低いようである。本症例により実按灸療法の打撲やぎっくり腰などの急性症状に対する有用性が示唆された。

収録刊行物

• 日本東洋医学雑誌

  日本東洋医学雑誌 60 (2), 151-153, 2009

  一般社団法人 日本東洋医学会

キーワード

• スポーツ外傷, 急性痛, 鍼灸, 実按灸, 押灸

詳細情報

• CRID: 1390001204909020928
• NII論文ID: 10025974474
• NII書誌ID: AN00015774
• DOI: 10.3937/kampomed.60.151
• ISSN: 1882756X
• ISSN: 02874857
• NDL書誌ID: 10264323
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10264323
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009184318
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可