広範な多臓器合併切除を要した後腹膜脂肪肉腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Retroperitponeal Liposarcoma Requiring Concomitant Multiple Organ Resection

この論文をさがす

抄録

われわれは左上・中腹部多臓器の合併切除を要した巨大な後腹膜脂肪肉腫の1例を経験したので報告する.症例は62歳,女性.左側腹部痛および腹部腫瘤,体重減少を主訴に近医より紹介受診.種々の画像にて脾,膵,左腎・副腎,左横隔膜への浸潤を有する最大径28cmの後腹膜原発脂肪肉腫を第一診断とした.開腹開胸下に腫瘍とともに左横隔膜,脾,膵体尾部,左腎,左副腎を合併切除した.組織診断は粘液型と多形型の混在した混合型脂肪肉腫であった.術後10カ月の現在,再発なく経過観察中である.後腹膜脂肪肉腫は発見時には巨大であり,本症例のように周囲臓器合併切除が必要なことが多く,文献的考察を加えて報告する.

収録刊行物

参考文献 (28)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ