確定診断に難渋した遺伝性血管浮腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of Difficult-to-Diagnose Hereditary Angioedema
  • カクテイ シンダン ニ ナンジュウ シタ イデンセイ ケッカン フシュ ノ 1レイ

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抄録

遺伝性血管浮腫は, C1インヒビター遺伝子の変異が原因で, 全身のさまざまな部位で限局性に浮腫を来す疾患である. 耳鼻咽喉科領域では, 口腔, 咽頭, 喉頭, 顔面に起こりうるが, 特に喉頭浮腫を来した場合は致命的になる.<br>症例は26歳女性で, 10代の頃に咽喉頭浮腫で3回の入院歴がある. 今回呼吸困難で救急外来を受診した際, 頸胸部CTにて食道全長にわたる著しい腫脹と両側の胸水を認めた. C1インヒビター活性を測定したところ, 著明な低下が確認され, 発症10年以上の経過でようやく確定診断に至った. 比較的まれな疾患ではあるが, 特発性浮腫の鑑別診断として念頭に置くべきであると考えられた.

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