内耳自己免疫病

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タイトル別名
  • Short term review of 42 cases of autoimmune inner ear disease
  • ─42症例の短期間予後─

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抄録

2005 年から2008 年までの期間に原因不明の感音難聴やめまい併発例で再発後難治性となり、変動性進行性左右非対称性感音難聴と68kDa内耳自己抗体発現陽性を認めた症例を内耳自己免疫病と診断した42症例(62耳)の短期間予後を報告した。聴力は250Hz、500Hz、1khz、2kHz、4kHzの平均値で表した。治療はシクロフォスファミドとプレドニゾンにて行った。観察終了時点で、聴力予後は62耳中33耳(53.2%)が良好であった。治癒群の治療前聴力は回復群、不変群、悪化群と比較して有意に低かった。また発症からCPMPSL治療までの罹患期間は治癒群が回復群や不変群に比較して有意に短かかった。めまいは14例(33.3%)で、めまい重症度は治療後有意に低下した。めまいのない症例はめまいのある症例に比較して、予後聴力は有意に良好であった。この結果、早期診断と早期の免疫抑制剤治療はAIEDの予後改善に繋がると考えられた。

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