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- タイトル別名
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- Potassium current properties in isolated Deiters' cells from guinea-pig cochlea
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抄録
内耳蝸牛のダイテルス細胞は、Kイオンリサイクルシステムの一部でありgap junctionを通じてKイオンの流入、流出が行われる。今回、Kイオン動態の一部として重要と考えられるK チャネル特性を明らかにするために、ダイテルス細胞のK電流について研究を行った。ダイテルス細胞は酵素(trypsin)と機械的操作により単離し、形態学的特徴により同定可能であった。K電流はパッチクランプ法のconventional modeにて測定した。標準細胞外液中で、過分極刺激では内向きK電流はほとんど認めなかったが、約-30mVより脱分極刺激にて外向きに電流が電位依存的に惹起され、いわゆる外向き整流性電流を認めた。電流の立ち上がりは急峻で10ms以内にピークとなり、速い活性化を示した。また、秒単位の電流減少を認めており、遅い不活性過程と考えられた。+100mV におけるピーク電流のコンダクタンスは26.2nSであった。ホ乳類体温である36℃と室温においてK電流特性を比較した。36℃でK電流の大きさは増大し活性化速度は増加した。活性化速度のQ10 は1.78 であった。不活性化速度も増加し、Q10は1.51であった。
収録刊行物
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- Otology Japan
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Otology Japan 20 (1), 1-6, 2010
一般社団法人 日本耳科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204773966208
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- NII論文ID
- 10026280628
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- NII書誌ID
- AN10358085
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- ISSN
- 18841457
- 09172025
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可