直腸肛門内圧検査値の評価に関する検討

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  • Evaluation of Anorectal Manometric Values

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抄録

直腸肛門内圧検査における引き抜き検査と直腸刺激検査について検討を行った.対象は,2007年9月から2008年8月に直腸肛門内圧検査を施行した71例である.測定の体位は左側臥位とし,water perfusion型のカテーテルを用いて引き抜き法で行った.直腸肛門の刺激には,径7mmのオバタメトロバルーンカテーテルを使用した.引き抜き検査を3回施行し,生理的肛門管長(HPZ)と肛門管最大静止圧(MRP)を測定.各測定値のばらつきや平均値(mean),中央値(median)など様々な測定値を検討した結果,年齢や性別,便失禁の程度と最も相関するのは,引き抜き検査3回目の値であった.また直腸刺激検査では,便意発現最少量(FS)や最大耐用量(MTV)は年齢や性別,便失禁の程度と明らかな相関関係を認めなかった.しかし耐用量(TV)=(最大耐用量(MTV)-便意発現最少量(FS))を用いると,年齢や性別,便失禁の程度と相関関係を認めた.今後,耐用量(TV)は便失禁の指標となる可能性が示唆された.<br>

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