ブラジルで感染した皮膚型リーシュマニア症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of a Cutaneous Leishmaniasis Patient Who was Infected in Brazil
  • 症例 ブラジルで感染した皮膚型リーシュマニア症の1例
  • ショウレイ ブラジル デ カンセン シタ ヒフガタ リーシュマニアショウ ノ 1レイ

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抄録

23歳,日系ブラジル人男性。2008年1月ブラジルに帰国した際に,右体幹を虫に刺された。約1ヵ月半後に同部に自覚症を欠く難治性潰瘍が生じた。近医で治療を受けたが症状は改善せず,当科に紹介された。右側胸部に無症状の直径5cmの結節を認め,内部に3×4cmの潰瘍を伴っていた。病理組織学的所見で肉芽腫の像を呈し,ギムザ染色による組織液の塗抹標本でアマスチゴートを認めた。PCR法およびdirect sequencing法により原虫種をLeishmania (Viannia) braziliensisと同定し同原虫による皮膚型リーシュマニア症と診断した。Leishmania (Viannia) braziliensisによる皮膚型リーシュマニア症は粘膜皮膚型リーシュマニア症を発症することがあり,抗リーシュマニア製剤による十分な治療が必要であるが,その後患者は受診されず,当科での治療を実施することはできなかった。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 72 (2), 116-120, 2010

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (33)*注記

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