副交通胆管枝(communicating accessory bile duct)の1例

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  • A CASE OF A COMMUNICATING ACCESSORY BILE DUCT

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抄録

稀な副交通胆管枝を伴った胆嚢ポリープ+胆石症の症例を経験したので報告する.症例は59歳,女性.胆嚢ポリープと胆石症を数年前より指摘されており,近医フォローアップ中,ポリープの増大傾向あり.手術目的にて当科へ紹介となった.術前の3D-DIC-CT検査では左右の肝管は低位で合流し,さらに左右の肝管は肝門付近で1本の胆管で交通し,circuitを形成していた.胆嚢管は右肝管に合流していた.腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し,術中胆道造影でもこの胆管走行異常は確認でき,安全に手術を完遂できた.術後経過は良好で術後第5病日に退院した.本症例はGoorらのいう副交通胆管枝(communicating accessory bile duct)に相当すると考えられた.術前に3D-DIC-CTで胆管の走行を十分に把握することは,胆道損傷を避け,安全に腹腔鏡下胆嚢摘出術を行うために大変有用であると考える.

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