Interventional radiologyが奏効した上腸間膜静脈血栓症の1例

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  • SUPERIOR MESENTERIC VEIN THROMBOSIS SUCCESSFULLY TREATED WITH INTERVENTIONAL RADIOLOGY-A CASE REPORT-

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抄録

Interventional radiologyが奏効した上腸間膜静脈血栓症の1例を経験した.症例は79歳,男性.平成13年8月昼食後腹痛,嘔吐が出現し,当院救急外来受診.腹部CTにて上腸間膜静脈血栓症と診断された.腹膜刺激症状を認めず,CT上も明らかな腸管虚血所見を認めないことから,保存的治療を行う方針とした.腹部血管造影検査を行った後,上腸間膜動脈内にカテーテルを留置しウロキナーゼ,ヘパリン,プロスタグランディンの持続動注療法を行った.腹部所見は著明に改善し,12時間後に施行した血管造影検査で門脈および上腸間膜静脈の著明な血流改善を認めた.腹部CTでも血栓の消失を確認した.経過は良好で入院18日目に退院した.明らかな原因疾患を認めないため,特発性上腸間膜静脈血栓症と診断した.退院後も抗凝固療法を行い,8年再発なく外来通院中である.本邦の保存的治療報告例を集計し,文献的考察を行った.

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参考文献 (23)*注記

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