腸管嚢腫様気腫症および門脈ガス血症を呈したKlebsiella pneumoniae感染を伴った壊死型虚血性腸炎の1救命例

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タイトル別名
  • A CASE OF PNEUMATOSIS CYSTOIDES INTESTINALIS AND HEPATIC PORTAL VENOUS GAS CAUSED BY THE NECROTIC ISCHEMIC ENTERITIS WITH KLEBSIELLA PNEUMONIAE INFECTION

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抄録

症例は66歳,男性.平成21年4月,意識消失にて緊急搬送された.来院時,意識レベルは清明,vitalは安定していた.採血では著明な代謝性アシドーシスと高血糖を認め,糖尿病の既往歴もあったことから糖尿病性ケトアシドーシスにて入院となった.入院後は補液にてアシドーシスは速やかに改善したが,左下腹部痛を訴えるようになり,腹部CTを施行したところ下行結腸から直腸にかけて広範な腸管嚢腫様気腫症と末梢血管から肝内肝外門脈ガス像を認めたため腸管壊死を疑い緊急手術を行った.術中所見は下行結腸から直腸Rs部まで広範な気腫と腸管壊死を認めたため同部位の切除を行った.病理所見では腸管壁全層にわたって壊死・気腫が見られ,壊死した腸管内に多数のKlebsiella pneumoniae(K.pneumoniae)が見られた.術後はエンドトキシン吸着療法(polymyxin B immobilized fiver column)を施行,状態は徐々に改善し術後28日目に退院となった.

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