Mirizzi症候群に対する胆道再建後,特異な経過でIgG4関連硬化性胆管炎と診断された1例

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF IgG4-RELATED SCLEROSING CHOLANGITIS DIAGNOSED AFTER BILIARY RECONSTRUCTION FOR MIRIZZI SYNDROME

この論文をさがす

抄録

症例は59歳,女性.1カ月前から眼球結膜黄染,掻痒感自覚し当院受診した.肝胆道系酵素の上昇,腹部USにて胆嚢頸部に結石また壁肥厚あり入院となった.MRCP,ERCPにて総胆管から右肝管への狭窄あり,18fluoro-deoxyglucose positron emission tomography(FDG-PET)で同部に集積を認め,胆道癌を否定できないMirizzi症候群として開腹手術となった.右肝管は狭窄あるも迅速病理検査で断端は陰性であったが,全層胆嚢摘出,肝外胆管切除,総肝管空腸吻合術を行った.最終病理組織検査で悪性所見なく退院したが,術後6カ月目に黄疸にて再入院した.拡張した左肝内胆管よりPTCD造影すると右肝管の狭小硬化像,右肝内胆管狭小化を認めたが,ドレナージだけで軽快し退院した.経過中の血清IgG4の高値,再入院中の肝生検の再検討または唾液腺生検組織の免疫染色により最終的にIgG4関連硬化性胆管炎と診断された.現在はステロイド内服でコントロール良好である.

収録刊行物

参考文献 (14)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ