IPEX症候群と腎疾患

  • 橋村 裕也
    神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
  • 野津 寛大
    神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
  • 神田 杏子
    神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
  • 早川 晶
    神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
  • 竹島 泰弘
    神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
  • 金兼 弘和
    富山大学大学院医学薬学研究部小児科学
  • 宮脇 利男
    富山大学大学院医学薬学研究部小児科学
  • 飯島 一誠
    神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野
  • 松尾 雅文
    神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Renal condition in IPEX Syndrome

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抄録

IPEX症候群は,FOXP3遺伝子の変異が制御性T細胞の機能異常を引き起こすまれな自己免疫異常症である。また,IPEX症候群患者は無治療で経過すると2歳までに感染や栄養障害から死亡する予後不良な疾患である。しかし,特異的な治療法がなく,免疫抑制剤の併用療法が行われてきたが根治療法とはならない。造血幹細胞移植が,近年,根治術として報告され良好な成績を挙げている。腎合併症は膜性腎症や尿細管間質性腎炎,微小変化型ネフローゼ症候群 (MCNS) を呈した症例などが報告されている。MCNSを呈した症例はIPEX症候群の病因である制御性T細胞機能異常の関与が考えられた。本稿ではIPEX症候群およびその腎症状,さらにはその発症原因である制御性T細胞異常と腎炎の関連性に関して述べる。

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参考文献 (37)*注記

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