認知症高齢者を介護する嫁の介護意識の変容

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タイトル別名
  • Changes of Consciousness of Home Care Observed among Women Who Take Care of Elderly Parents-in-law with Dementia
  • ニンチショウ コウレイシャ オ カイゴスル ヨメ ノ カイゴ イシキ ノ ヘンヨウ

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抄録

少子高齢化,認知症老年者の増加,介護保険の開始,女性の就業の増加や生活形態の変化等,介護をめぐる社会環境が変化し,それによって介護に対する意識も変化している。本研究の目的は,認知症高齢者を介護する嫁の介護の意識変容のプロセスを明らかにし,看護実践に生かす方向性を見出すこととする。対象者は,2年以上在宅で介護している認知症高齢者を介護する嫁7名で,グラウンデッド・セオリーで分析した。このプロセスは,16の概念と6つのカテゴリーで構成される。介護者としての嫁の存在を完全に否定できない意識は,嫁自身の中にも存在していると考えられる。在宅で介護継続を促進するためには,近親者・専門職等を含めた嫁の周囲の反応や関わり方が,嫁の介護意識の変容に影響を与えていることが明らかになった。社会規範と自分の人権を守ろうという意識の中で揺れ動く嫁の感情に配慮できる専門職の理解と社会的感覚を磨く必要がある。

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