統合失調症患者における体内水分量に関する研究―病的多飲水患者と非多飲水患者との相違

• 佐藤 美幸

  山口大学大学院医学系研究科

• 作田 裕美

  滋賀医科大学医学部

• 小林 敏生

  広島大学大学院保健学研究科

• 片岡 健

  広島大学大学院保健学研究科

書誌事項

タイトル別名

• A Study on the Internal Body Water Quantity of Schizophrenics-Differences between Polydipsiacs and Non-polydipsiacs
• トウゴウ シッチョウショウ カンジャ ニ オケル タイナイスイ ブンリョウ ニ カンスル ケンキュウ ビョウテキ タインスイ カンジャ ト ヒタインスイ カンジャ ト ノ ソウイ
• ──病的多飲水患者と非多飲水患者との相違

抄録

本研究は，統合失調症患者のうち，病的多飲水患者と非多飲水患者，健常者の体内水分量の差異について，多周波数インピーダンス法（BIS法）を用いて探ることを目的とした．精神科病院入院中の，30～50歳代の統合失調症男性患者を対象としBIS測定を行った．比較対照群として，30～50歳代の健康な男性を対象とした．患者群の中から，独自に設定した基準に合致する者を多飲群とし，全く該当しない者を非多飲群とした．3者間で一元配置分散分析，多重比較を行った結果，体内水分割合は%ICFにおいて非多飲群が29.04±2.91と最低で，健常者群が35.15±3.77と最高であり，健常者群と多飲群，健常者群と非多飲群に有意差がみられた（p<0.01）．以上から，統合失調症患者における体内水分量の特徴として，細胞内脱水傾向にあること，患者の口渇は%ICFの減少に伴う，生理的な欲求である可能性が示唆された．患者の体内水分量の分布は，非多飲群に比べて，多飲群のほうが広い範囲に分散していた．

収録刊行物

• 日本看護科学会誌

  日本看護科学会誌 26 (4), 30-36, 2006

  公益社団法人 日本看護科学学会

キーワード

• 統合失調症患者
• 病的多飲水
• 体内水分量

詳細情報

• CRID: 1390282679768348800
• NII論文ID: 10026506690
• NII書誌ID: AN00010260
• DOI: 10.5630/jans.26.4_30
• ISSN: 21858888
• ISSN: 02875330
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/02875330
• NDL書誌ID: 8632102
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I8632102
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007118856
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可