群馬県東部地域の在日外国人児童生徒の予防接種状況と保護者の意識

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タイトル別名
  • Vaccination coverage of foreign children and their parents' views on immunization services in Gunma Prefecture, Japan
  • グンマケン トウブ チイキ ノ ザイニチ ガイコクジン ジドウ セイト ノ ヨボウ セッシュ ジョウキョウ ト ホゴシャ ノ イシキ

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抄録

目的 外国人学校に在籍する児童生徒の予防接種状況を明らかにし,日本の予防接種制度に対する児童生徒の保護者の意識を調査する。<br/>方法 群馬県東部地域にある 5 校の外国人学校の児童生徒321人(6~18歳)を対象に健康診断を実施し,予防接種状況を調査した。さらに,健康診断を受診した児童生徒の保護者に対して予防接種に関するアンケート調査を実施し,304人から回答を得た。また,県東部地域の認可保育所の入所児童4,629人(0~6 歳)の保護者を対象に予防接種に関するアンケート調査を実施し,3,811人(回収率82.3%)から回答を得た。このうち 3 歳児以上の保護者からの調査票2,911部を対象に分析した。<br/>結果 外国人児童生徒の予防接種率は DPT 86.2%,ポリオ86.5%,BCG 87.7%であった。児童生徒の保護者の84%がブラジル人であった。DPT,ポリオ,BCG の各ワクチンを接種した児童生徒の約 1/3 は日本で接種を受け,残りの約 2/3 は母国で接種を受けていた。日本で予防接種を受けたことがある児童生徒の保護者162人中80%は困ったことはなかったと回答し,77%は市役所から予防接種に関する情報を入手していたが,15%は言葉が通じない問題を指摘した。一方,保育所児童の予防接種の未接種率は DPT 13.8%,ポリオ6.1%,BCG 3.2%であった。保育所児童の保護者の85%は市役所から予防接種に関する情報を入手し,51%は夜間・休日の接種を希望した。<br/>結論 外国人児童生徒の DPT,ポリオ,BCG ワクチンの接種率は比較的高いことが示唆されたが,外国語による相談窓口をさらに充実させることが必要である。

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参考文献 (13)*注記

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