Pompe病 (糖原病II型) における酵素補充療法とその効果に関与する病態研究の進歩

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  • — “Pompe病骨格筋におけるautophagy” —より良好な治療効果を目指して

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抄録

 Pompe病は, グリコーゲンを分解するリソゾーム酵素, acidα-glucosidaseの欠損症であり, 肥大型心筋症とミオパチーを主症状とする. 乳児型および遅発型 (小児型・成人型) に分類され, 乳児型は肥大型心筋症により, 遅発型は呼吸不全により生命が脅かされる. Pompe病に対し酵素補充療法が導入され, 心筋肥厚の改善により乳児型の生命予後が改善されたが, 骨格筋症状への効果は症例により様々である. 基礎研究により, 骨格筋の治療抵抗性と進行性の骨格筋破壊に “autophagy” の機能不全が関与していることが示唆された. 治療後に残存する症状により, 今後解決すべき課題が浮き彫りにされ, 治療の一層の進歩が望まれている.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 42 (2), 114-116, 2010

    一般社団法人 日本小児神経学会

参考文献 (18)*注記

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