足部に生じた明細胞肉腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of clear cell sarcoma of the foot

この論文をさがす

抄録

症例は63歳女性で,1年前から出現した左内果の茶褐色有茎性腫瘍を主訴に皮膚科を受診し,生検で明細胞肉腫と診断された。センチネルリンパ節生検で左鼠径リンパ節に微小転移を認め,局所の拡大切除術,左鼠径部リンパ節郭清に加えDAV-feron療法を行った。術後5ヵ月で脳転移を認め,ガンマナイフを施行し,1年10ヵ月の現在脳転移は増大傾向なく,他の遠隔転移や局所再発は認めていない。本疾患はmalignant melanoma of soft partsと呼ばれ,軟部組織に発生する悪性腫瘍の1%未満と非常に稀であり,病変が比較的小さい時期から高率に局所再発や遠隔転移が発生する予後不良の悪性腫瘍である。早期の根治切除と予防的リンパ節郭清以外に有効な治療法は確立されていない。

収録刊行物

参考文献 (51)*注記

もっと見る

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ