ざ瘡に対するＲｏｘｉｔｈｒｏｍｙｃｉｎ（ルリッド）の長期継続投与の効果―Ｍｉｎｏｃｙｃｌｉｎｅ　Ｈｙｄｒｏｃｈｌｏｒｉｄｅとの比較―

• 川名 誠司

  日本医科大学皮膚科学教室

• 上野 孝

  日本医科大学皮膚科学教室

• 下田 貴子

  日本医科大学皮膚科学教室

書誌事項

タイトル別名

• Efficacy of Long-term Administration of Roxithromycin (Rulid) in Treatment of Acne: Comparison with Minocycline Hydrochloride
• 治療 [ザ]瘡に対する Roxithromycin(ルリッド)の長期継続投与の効果--Minocycline Hydrochlorideとの比較
• チリョウ ザソウ ニ タイスル Roxithromycin ルリッド ノ チョウキ ケイゾク トウヨ ノ コウカ Minocycline Hydrochloride ト ノ ヒカク
• Comparison with Minocycline Hydrochloride
• —Minocycline Hydrochlorideとの比較—

抄録

マクロライド系抗生物質roxithromycin(ルリッド^®: RXM)のざ瘡に対する治療効果をminocycline hydrochloride(ミノマイシン^®: MINO)と比較した。16歳以上の炎症性ざ瘡患者32例(RXM 群16例，MINO群16例)を対象とし，常用量(RXM: 300mg/日，MINO: 200mg/日)を2週間投与後，半量に減量して6週間の維持投与を行った。その結果，投与終了後の炎症性皮疹(丘疹，膿疱，結節，嚢腫)の重症度は，両群とも統計学的に有意に減少した。症状の改善幅を両群間で比較したが有意差はなく，同等であった。また，紅色丘疹と膿疱の数も，両群とも経時的に減少した。病変部より分離培養したPropionibacterium acnes(P. acnes)44株に対するMIC₉₀は，RXM では0.2mg/l，MINOでは0.8mg/lであり，RXM がより強い抗菌力を示した。RXMではMICが25mg/l以上の耐性菌が2株認められたが，RXMに対するP. acnesの感受性は，従来の報告と大きな差がなかった。RXMの常用量2週間投与に続く長期維持投与は安全性にも問題がなく，ざ瘡の治療に有用と考える。

収録刊行物

• 西日本皮膚科

  西日本皮膚科 69 (4), 424-427, 2007

  日本皮膚科学会西部支部

キーワード

• Dermatology

詳細情報

• CRID: 1390001204299319680
• NII論文ID: 10026636211
• NII書誌ID: AN00183881
• DOI: 10.2336/nishinihonhifu.69.424
• ISSN: 18804047
• ISSN: 03869784
• NDL書誌ID: 8912524
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/8912524
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I8912524
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007339533
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可