頚部神経根症に対する前方除圧固定術と鏡視下後方椎間孔拡大術の術後成績の検討―単椎間罹患例において―

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タイトル別名
  • Surgical Results of Cervical Radiculopathy: Anterior Cervical Discectomy and Fusion versus Posterior Microendoscopic Foraminotomy
  • ―単椎間罹患例において―

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抄録

単椎間罹患の頚部神経根症に対する術式の的確な選択を検討する目的で,前方除圧固定術(A群)と鏡視下後方椎間孔拡大術(P群)の術後成績を比較した.手術施行の単椎間罹患の頚部神経根症患者30例を対象とし,前方除圧固定を17例,後方からの椎間孔拡大術を13例(内視鏡下11例,顕微鏡下2例)に行った.両群とも重篤な合併症を認めず,最終追跡時の成績は良好であった.手術時間,出血量,上肢項目のみのJOAスコアの改善率,復職率,患者満足度,C2-7角は,両群間で有意差を認めなかったが,退院・就労までの期間,罹患隣接椎の骨棘変化では,P群の方が有意に成績良好であった.鏡視下後方手術は,前方法と同等の良好な臨床成績が得られ,特に早期退院,就労復帰が可能で,罹患隣接椎の骨棘変化も少ないという点で有用な術式のひとつであると考えられた.しかし,その長期成績については慎重に経過をみて,今後さらな検討が必要である.

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