バラ様香気を有する<i>β</i>-ダマセノンを促進させたワイン醸造

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Processing on <i>β</i>-Damascenone Content in Wine and Application to Winemaking
  • バラ様香気を有するβ-ダマセノンを促進させたワイン醸造
  • バラ ヨウ コウキ オ ユウスル ベータ ダマセノン オ ソクシン サセタ ワイン ジョウゾウ

この論文をさがす

抄録

「ブルガリアン(オールド)ローズ,リンゴのコンポート」などのニュアンスを持ち,植物,果物などに幅広く存在するβ-ダマセノンは,いくつかの脂肪酸エステルとともにワインのフルーティーさに寄与する物質である.酸素の介在,低pH, 高温処理は,甲州果汁におけるβ-ダマセノン量の増強に有効な因子であった.また,プレス区分の果汁は,フリーラン区分の果汁に比べ,より多くのβ-ダマセノンを含んでいた.甲州ブドウの各器官におけるβ-ダマセノン量は,重量比として果汁 : 果皮=1 : 3であった(種子は検出されず).これらの知見を基に,プレス果汁を用いたスキンコンタクト法を採用した実用化規模のワイン醸造を試みた結果,通常の甲州ワインと比較して最大7倍程度のβ-ダマセノン濃度を含有する甲州ワインが得られた.

収録刊行物

参考文献 (39)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ