当院職員を対象とした麻疹抗体価測定およびその年齢階層別分析

• 吉澤 裕義

  長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院　薬剤部 長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院　院内感染対策委員会

• 三好 幸三

  長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院　手術部 長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院　院内感染対策委員会

• 原 敏博

  長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院　小児科 長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院　院内感染対策委員会

書誌事項

タイトル別名

• Survey and Age-stratified Analysis of Measles Antibody Levels in Our Hospital Staff
• 当院[長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院]職員を対象とした麻疹抗体価測定およびその年齢階層別分析
• トウイン ナガノケン コウセイ ノウギョウ キョウドウ クミアイ レンゴウカイ アズミ ソウゴウ ビョウイン ショクイン オ タイショウ ト シタ マシン コウタイカ ソクテイ オヨビ ソノ ネンレイ カイソウ ベツ ブンセキ

抄録

  当院職員530名を対象として麻疹抗体価を測定し，年齢階層別に解析した．測定はゼラチン粒子凝集法(PA法)，酵素免疫蛍光法(ELFA法)でおこなった．この2法により得られた結果には相関が見られたので，麻疹抗体価測定には安価で簡便なPA法で十分と考えられた．<br>   PA法による抗体価を用いて感染防御能別に年齢の平均値を求めた．抗体陰性群(8倍以下)，抗体陽性だが感染防御は出来ない群(16倍～64倍)，感染防御可能群(128倍以上)の3群に分けると，それぞれ27.29±5.35歳，41.05±13.69歳，37.70±11.63歳であり，抗体価陰性群は有意に年齢が低かった．<br>   ELFA法による麻疹抗体価の平均値は，29歳以下群では1.83±0.94であり，30歳以上群の2.60±1.12に比較して有意に低値であった．これは，29歳以下は麻疹予防接種が定期接種とされた年代であるので，ワクチン接種との関連が示唆された．<br>   当院職員の中にも，二次性ワクチン不全と考えられる職員が見つかった．現在18歳以下は麻疹ワクチン2回接種となったが，19歳以上は2回目が定期接種の対象となっていない．二次性ワクチン不全者を可能な限り減らすために，医療機関就職時に抗体検査をおこない，必要な場合はワクチン接種を実施し，「感染を受けない，感染源とならない」準備をしておく必要がある．<br>

収録刊行物

• 日本環境感染学会誌

  日本環境感染学会誌 24 (6), 411-416, 2009

  一般社団法人 日本環境感染学会

キーワード

• 麻疹ワクチン
• 麻疹抗体価
• 二次性ワクチン不全

詳細情報

• CRID: 1390282680273236736
• NII論文ID: 10026902040
• NII書誌ID: AA12313188
• DOI: 10.4058/jsei.24.411
• ISSN: 18832407
• ISSN: 1882532X
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/1882532X
• NDL書誌ID: 10516380
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10516380
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2010113144
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可