特徴的な画像所見を呈したS状結腸間膜窩ヘルニアの1例

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  • A CASE OF INTERSIGMOID HERNIA WITH CHARACTERISTIC COMPUTED TOMOGRAPHY FINDINGS

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抄録

症例は51歳,男性.下腹部痛を主訴に近医受診し,便秘による症状を疑われ内服薬処方されるも改善せず,発症より3日目に当院紹介された.開腹手術の既往はなし.腹部レントゲン上niveau像を認め,腸閉塞の診断で入院.腹膜刺激症状無く,保存的治療を行っていたが,入院後4日目,注腸造影検査後のCTで伸展したS状結腸背側に位置する拡張小腸を認め,S状結腸間膜に関連する内ヘルニアを疑い同日手術となった.開腹するとS状結腸間膜窩にBauhin弁の口側110cmの回腸が10cmにわたり嵌頓しており穿孔も見られた.嵌頓を解除し穿孔部を縫合閉鎖した.またヘルニア門も縫合閉鎖した.術後経過は良好であった.<BR>S状結腸間膜ヘルニアは内ヘルニアの5%程度と,比較的稀な疾患である.その術前診断は困難であるとされるが,今回注腸造影検査後の腹部CTで特徴的な所見を認めた1例を経験したので文献的考察を加え報告する.

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