ベッドの高さの違いからみた移動援助時の患者の頚部筋負担及び看護師の作業効率への影響

DOI Web Site Web Site 被引用文献2件 参考文献23件

書誌事項

タイトル別名
  • The Difference of Nurse's Working Efficiency and the Influence to Patients Neck Muscle Loads in Patient Transfer at Different Heights of Beds
  • ベッド ノ タカサ ノ チガイ カラ ミタ イドウ エンジョジ ノ カンジャ ノ ケイブキン フタン オヨビ カンゴシ ノ サギョウ コウリツ エ ノ エイキョウ

この論文をさがす

抄録

本研究では，ベッドの高さの違いによる看護師の作業効率の違いが患者の頚部筋負担に及ぼす影響を検証した．被験者（患者役）は健康高齢女性15名とし，1名の看護師役が患者役に，移動の援助を2つのベッドの高さ（易作業高：看護師役身長の49％，及び不易作業高：同32％）で実施した．異なるベッドの高さ間で，胸鎖乳突筋の積分筋電図，最大脊柱挙上角度，頚部後屈角度，援助の所要時間に有意差がみられた．これは不易作業高での援助時，看護師役が患者役の脊柱を挙上し，患者役の頚部がより後屈し，このような姿勢が安楽でないために患者役が無意識に顎を引き，頚部筋負担が増大したと考えられる．安楽でない姿勢を取る時間の延長も患者には負担であるといえる．看護師役の作業効率の低下は，患者役を動かすのに必要な分力の減少による所要時間の延長からわかる．つまり，不易作業高での援助時，看護師の作業効率は低下し，患者の頚部筋負担を増加させる．

収録刊行物

  • 人間工学

    人間工学 46 (1), 10-15, 2010

    一般社団法人 日本人間工学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (23)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ