書誌事項
- タイトル別名
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- A case of synchronous thymic carcinoma and primary lung cancer
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抄録
症例は,65歳の女性.健診の胸部X線検査で,縦隔の拡大を指摘され,当科紹介受診.胸部CT検査で,前縦隔に境界明瞭で内部不均一な45mm大の類円形腫瘤を認め,胸腺腫の疑いで手術(腫瘍摘除および胸腺全摘術・右肺部分切除術・左腕頭静脈形成術)施行.病理検査では,胸腺癌(扁平上皮癌)であった.左肺S6にも小結節影を認めていたが,本人の希望で経過観察とした.術後放射線療法を施行し,経過観察中,左肺S6の結節影の増大傾向を認めた.胸腺癌の肺転移,もしくは原発性肺癌と考えられ,手術施行.術中病理で腺癌の診断が得られ原発性肺癌と判断し,下葉切除術およびリンパ節郭清を施行した.術後6ヵ月の時点で再発は認めず,引き続き外来経過観察中である.本邦における胸腺癌と肺癌の重複癌の報告例は本症例が9例目であった.胸腺癌と肺癌の重複癌の報告はきわめて稀であり,報告した.
収録刊行物
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- 日本呼吸器外科学会雑誌
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日本呼吸器外科学会雑誌 24 (7), 1015-1019, 2010
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204362118784
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- NII論文ID
- 10026963594
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- NII書誌ID
- AN10467885
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- ISSN
- 18814158
- 09190945
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可