アミロース生成重合場を利用した多糖超分子構築手法“つる巻き重合”

書誌事項

タイトル別名
  • Preparation Method for Polysaccharide Supramolecules Using Amylose-forming Polymerization Field: Vine-Twining Polymerization
  • アミロース セイセイ ジュウゴウバ オ リヨウ シタ タトウ チョウブンシ コウチク シュホウ ツル マキ ジュウゴウ

この論文をさがす

抄録

本報では,アミロースと合成高分子からなる包接錯体の新しい創製法として,近年筆者らが展開してきた“つる巻き重合”について紹介する.ホスホリラーゼ酵素を触媒とするアミロース生成重合を,適当な疎水性を有するポリエーテル,ポリエステル,ポリエステル-エーテル,ポリカーボネートなどのゲスト高分子存在下で行ったところ,ゲスト高分子鎖に巻き付くようにアミロース生成重合が進行し,アミロース-高分子包接錯体が得られることを見いだした.また,つる巻き重合の手法では錯体形成が困難である疎水性の強いポリエステルの場合には,2 種類の酵素触媒重合を並列に行うことで,アミロース-強疎水性ポリエステル包接錯体が形成されることがわかった.一方,つる巻き重合において,アミロースが構造の似通った 2 種類の高分子混合物から 1 種類の高分子のみを選択的に包接することも明らかにした.さらに本報では,つる巻き重合の手法を利用したアミロース包接型ヒドロゲルの創製とその酵素的崩壊/再生挙動についても解説する.<br>

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 67 (10), 553-559, 2010

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (73)*注記

もっと見る

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ