水害対策に向けた既存ダム施設の活用とステークホルダー間の費用・リスク配分方式に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Allocation of Costs and Risks among Stakeholders for Adapting Existing Dams to Flood Risk Management
  • スイガイ タイサク ニ ムケタ キソン ダム シセツ ノ カツヨウ ト ステークホルダー カン ノ ヒヨウ リスク ハイブン ホウシキ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

 発生頻度や被害規模に大きな不確実性をともなう豪雨災害への対策として,河川管理者による堤防強化等の対策に加えて,地域住民や利水事業者を含めた流域全体での対策が社会的な要請となりつつある.こうした対策の一環として,既存のダム施設において,大規模な洪水が発生する前に水位を下げるという事前放流や,利水容量と治水容量の配分の見直し等が検討されている.<BR> しかし,既存ダムの運用方法を変更することは,利水事業者にとっては,利用可能な貯水容量の減少,運用の柔軟性低下などによる損失をもたらす可能性がある.そこで,この種の新たな治水対策が効果的に機能するためには,発生する費用と軽減される水害リスクの大きさを考慮した河川管理者・利水事業者間の契約方式について慎重な検討が必要である.本研究では,既存ダムの利水容量を水害対策に利用する際のルール設計に資することを目的とした,モデル分析を実施する.具体的には,動的計画法を用いた各種水害対策オプションの価値評価のための方法論と,協力ゲーム理論の配分解に基づいた河川管理者・利水事業者間の負担ルールを提案する.

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