HBV既感染の原発性胆汁性肝硬変に合併した肝細胞癌の1切除例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of resection of hepatocellular carcinoma associated with primary biliary cirrhosis (PBC) who had prior infection with HBV
  • 症例報告 HBV既感染の原発性胆汁性肝硬変に合併した肝細胞癌の1切除例
  • ショウレイ ホウコク HBVキカンセン ノ ゲンパツセイ タンジュウセイ カンコウヘン ニ ガッペイ シタ カン サイボウガン ノ 1 セツジョレイ

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抄録

症例は78歳男性.1999年から原発性胆汁性肝硬変(PBC)のため当院にて加療されていた.2009年5月,肝S4に40 mm大の肝細胞癌を合併,肝炎ウイルスマーカーはHBs抗原陰性,HBs抗体陽性,HBc抗体陽性,HCV抗体陰性,HBV-DNA陰性,HCV-RNA陰性であり,HBV既感染の原発性胆汁性肝硬変に合併した肝細胞癌と診断した.S4切除を行ったところ,腫瘍組織は低分化型肝細胞癌で,非腫瘍部の組織はScheuer IV期の所見であった.切除組織を用いてHBVのintegrationの検索を行ったが,検出されなかった.これまでPBC関連肝細胞癌におけるHBV integrationを調べた報告はなく,本症例が最初の報告と考えられた.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 51 (10), 557-564, 2010

    一般社団法人 日本肝臓学会

参考文献 (38)*注記

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