画像検査では診断がつかず,超音波ガイド下腫瘍生検により診断し得た肝血管筋脂肪腫の1例

  • 白戸 美穂
    東京女子医科大学八千代医療センター消化器内科
  • 西野 隆義
    東京女子医科大学八千代医療センター消化器内科
  • 中尾 絵美子
    東京女子医科大学八千代医療センター消化器内科
  • 白戸 泉
    東京女子医科大学八千代医療センター消化器内科
  • 光永 篤
    東京女子医科大学八千代医療センター消化器内科
  • 土谷 飛鳥
    東京女子医科大学八千代医療センター画像診断・IVR科
  • 木村 知
    東京女子医科大学八千代医療センター画像診断・IVR科
  • 遠田 譲
    東京女子医科大学八千代医療センター画像診断・IVR科
  • 中野 雅行
    東京女子医科大学八千代医療センター病理診断科

書誌事項

タイトル別名
  • Hepatic angiomyolipoma diagnosed by ultrasound-guided needle biopsy
  • 症例報告 画像検査では診断がつかず,超音波ガイド下腫瘍生検により診断し得た肝血管筋脂肪腫の1例
  • ショウレイ ホウコク ガゾウ ケンサ デワ シンダン ガ ツカズ チョウオンパ ガイド カ シュヨウセイケン ニ ヨリ シンダン シエタ カン ケッカンキン シボウ シュ ノ 1レイ

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抄録

48歳女性.人間ドックの腹部超音波検査で肝血管腫を指摘され,近医で半年ごとに超音波検査にてフォローされていた.平成20年4月の検査で内部エコーの変化を指摘され,腹部造影CT上肝細胞癌を疑われたため当科紹介,入院となった.背景肝は正常で採血検査に異常値はなく,上部下部消化管内視鏡検査・胸部レントゲン検査では悪性所見を認めなかった.腹部超音波検査,CT検査,MRI検査,血管造影検査を行い多血性肝腫瘍を認めたが質的診断には至らず,確定診断のため超音波ガイド下で腫瘍生検を行った.腫瘍部は紡錘型平滑筋細胞が密に増生しており,脂肪組織はほとんど見られなかった.免疫染色で平滑筋細胞はHMB-45,melan-A陽性であり,肝血管筋脂肪腫と診断,外来で経過観察の方針となった.背景肝が正常で,肝炎ウイルスマーカー・腫瘍マーカー陰性,他臓器悪性腫瘍のない多血性肝腫瘍では,AMLの可能性を踏まえ積極的に腫瘍生検を考慮すべきと考えた.<br>

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 51 (11), 637-644, 2010

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (29)*注記

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