潰瘍性大腸炎を合併した緩徐進行型1型糖尿病の1例

• 辻 英之

  マツダ株式会社マツダ病院糖尿病内科

• 黒田 剛

  マツダ株式会社マツダ病院消化器科

• 折田 裕一

  マツダ株式会社マツダ病院循環器科

• 中村 邦彦

  天神川なかむら内科

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Slowly Progressive Type 1 Diabetes Associated with Ulcerative Colitis
• 症例報告 潰瘍性大腸炎を合併した緩徐進行型1型糖尿病の1例
• ショウレイ ホウコク カイヨウセイ ダイチョウエン オ ガッペイ シタ カンジョ シンコウガタ 1ガタ トウニョウビョウ ノ 1レイ

抄録

症例は51歳の女性，20歳頃からバセドウ病，37歳時から緩徐進行型1型糖尿病を発症し，混合型インスリン2回注射法で経過観察されていた．2008年6月より下痢傾向となっていったが10月中旬から下痢と腹痛が悪化し，食事摂取不良から低血糖を頻発したため精査加療目的で当院紹介入院となった．抗生剤内服で改善しないため，原因精査目的で大腸内視鏡検査を施行したところ，サイトメガロウイルス感染を伴う全大腸炎型潰瘍性大腸炎の所見であった．絶飲食のうえ高カロリー輸液を開始，血糖はインスリンシリンジポンプ持続静注およびスライディングスケールでコントロールした．ガンシクロビル静注（14日間），5-アミノアセチル酸製剤内服開始，ステロイドパルス療法2クール施行，その後ステロイド持続療法を行い徐々に症状は改善した．同患者の抗GAD抗体，抗TPO抗体は陽性，抗IA-2抗体，TSH-R抗体は陰性で，我が国で1型糖尿病に対して疾患感受性があるとされるHLA-DR4が陽性であった．<br>

収録刊行物

• 糖尿病

  糖尿病 53 (11), 810-816, 2010

  一般社団法人 日本糖尿病学会

キーワード

• 緩徐進行型1型糖尿病
• 潰瘍性大腸炎

詳細情報

• CRID: 1390282679880762752
• NII論文ID: 10027724895
• NII書誌ID: AN00166576
• DOI: 10.11213/tonyobyo.53.810
• ISSN: 1881588X
• ISSN: 0021437X
• NDL書誌ID: 10930080
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I10930080
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2011062841
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可