胃石による食餌性イレウスの1例

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タイトル別名
  • A Case of Alimentary Ileus Resulting From a Spilled Bezoar

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抄録

胃石よる食餌性イレウスの症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。症例は,67歳の男性。既往歴では,46歳時に胃癌で幽門側胃切徐術(B─I法)を施行。数日前より心窩部違和感がみられ,その後嘔吐と間欠的な腹痛を認め,外来を受診した。腹部所見では上腹部に圧痛を認め,腸蠕動は亢進していた。癒着性イレウスの診断で入院となった。CT検査では,小腸に大きさ5×4cm大で内部不均一で含気のある低濃度腫瘤を認め,口側の小腸に軽度の拡張がみられた。小腸造影検査では,小腸に鶏卵大の透亮像を認めた。以上より,胃石によるイレウスの診断で手術を施行した。開腹所見では,回腸末端部より約160cmの小腸に硬い内容物を触知し,小腸部分切除術を施行した。摘出した内容物は,茶褐色で7×4.5×4cm大の胃石であった。

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