大量出血をきたした小腸潰瘍の1例

  • 五十嵐 悠一
    東京女子医科大学臨床研修センター
  • 仁科 雅良
    東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
  • 須賀 弘泰
    東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
  • 出口 善純
    東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
  • 佐藤 孝幸
    東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
  • 西久保 俊士
    東京女子医科大学東医療センター救命救急センター
  • 中川 隆雄
    東京女子医科大学東医療センター救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Small Intestinal Ulcer Associated with Massive Hemorrhage

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抄録

大量出血をきたした小腸潰瘍で,緊急手術により救命しえた症例を経験したので報告する。患者は38歳,男性。下血のため近医に入院した。2日後再び下血が出現したため,当救命救急センターへ紹介搬送された。上部消化管内視鏡にて出血源はなかった。腹部造影CTでは小腸出血が疑われた。第2病日に大量の血便が出現したため,緊急開腹術を施行した。回盲部から50cmの小腸に腫瘤を認めた。漿膜に異常なく,腸間膜リンパ節の腫張もなかった。回腸を約12cm切除した。切除した回腸には,露出血管を有する深い潰瘍を認めた。病理所見は単純潰瘍であった。術後経過は良好で24日後に軽快退院した。出血性ショックをきたした小腸出血では時期を逸せず緊急手術することが救命につながったと思われた。

収録刊行物

参考文献 (11)*注記

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